知っている→使えるへ(訓練その2)(到達度:英検1級、学習時間:500時間)

このページをご覧の方は、
英語資格としては最高峰の英検1級やTOEICで900点以上を目指される方
もしくは、
日常会話で支障なく話せるようになりたい方
のいずれかかと思います

日常会話で不自由なく会話できるようになるには、「知っている」ではなくて、「使える」語彙力が3000~4000語程度ある事が必要と一般的に言われています。 (ここで、「使える」を今一度定義しておくと、反射的(0.5秒以内)にその構文や単語が口から出てくる状態です。)

このレベルで目指すゴール

・日常会話においては支障をきたす事はほとんどない

・辞書の力を借りCNN Student News、USA TodayやThe Economistが読める

・仕事をする上で英語が大きな障害となる事がない

このレベルの学習の要点

試験対策としては、一番の肝は語彙力アップになるかと思います。もちろん合わせて 英語の総合力をアップしていくことが重要です。このレベルになると新しい文法を学んだりという事はほとんどなく、リスニングやリーディングも英語で高度な 情報収集ができるようになることが学習の中心になると思います。

学習方法としては語彙力アップが重要ですが、語彙の勉強をしながらも英文を読んだり、聞いたりする中で新しい語彙を文字でも、耳でも修得していく練習が必要かと思います。
試験も大事ですが、話す事と合わせて大事なのが、英語で情報収集が抵抗なくできる事だと思います。そういう意味では「慣れる系」の学習(練習)を大事にしましょう。

知っている→使えるへ(訓練その1)で紹介させていただいた図を再掲します


このレベルでも図2にあるように、修得すると慣れるをバランスよく学習する事が大事です。
リスニングを例にとると、例えばNHKのニュースで英会話やCNN Student Newsを活用します。

INPUT系の学習の一例をご紹介します。

まず修得する系の学習方法ですが、

例えば、ニュースで英会話をシャドーイングやディクテーションの教材として利用します。

ここで修得するとは、なんとなく聞ける(70%分かる)ではなくて、英文を聞いて読み返し(英文和訳)をせずに英文の頭から100%の精度で理解できる表現パターンを増やしていく事を意味しています。

例えば、ニュースで英会話を使い
(1) まずは1回聞き(もちろん英語スクリプトは見ない)、分かった事を紙に要約しまとめる
(2-1) 聞きながら口に出し、シャドーイングする(できれば録音する)。3~4回できるかぎり100%再現できるようにオウムのように繰り返す。
(2-2) または、
ディクテーションをする。書き取れる事があるうちは何度も聞いてよいが、1回目と2回目以降はボールペンの色を変えるなどして、初めて聞いて書き取れた部分とそうでない部分を分かるようにしておく
(2-1か2-2のいずれかをします)
(3) 英文スクリプトを見て(2-1) または(2-2)の結果を自己採点する。(2-1)ならスクリプトを印刷し、読めていない部分を録音を聞きながらチェックしていきます。
(4) 日本語訳を確認し、内容の理解を深める。もしも文法的な不明点があればAll In One等の参考書を参照し確認しておく。
(5) 今一度、シャドーイングまたはディクテーションを実施し100%できるように何度も繰り返し練習する。

これは適当にやってはいけません。正しい学習方法でしっかり時間をかけてやります。
量ではなく質にこだわった学習です。ニュースで英会話以外でももちろんOKですが、長い文章ではとてもこんな事はできないので短い文章(1~2分、最大で5分)の教材を利用し学習します。
この学習方法の詳細は、K/H Systemを熟読される事をお勧めさせていただきます

修得系の最後のコンテンツとして語彙学習の方法を紹介します。
お勧めは語源による学習です。語源に関する本は良書が少ないのですが、なんとアルクに松澤先生が書かれた非常に良いコラムが無料で公開されています。

語源学習の意義ですが、英単語は大きく2つのタイプがあります。
それは、ゲルマン語系とラテン語系です。

ゲルマン語系とは、英語力の基礎となる3000語程度に中心的に表れる語彙で、高校2年まで程度に習う語彙です。これは実は丸覚えするしかありません。バリューイングリッシュで良く私がいう、「知っている」⇒「使える」にしないといけない語彙です。

もうひとつのラテン語系ですが、こちらはおよそ7000語程度あります(アルクSLV12000等参照)。このラテン語系の語彙は、50個の語源から発生する語彙で2700語あります。

語源を学習するというのは、漢字に例えるなら”へん”や”つくり”を理解するのと同じです。例えば、草冠りがあったら、木、草、花に関係あるんだなとわかります。そういう感覚を持つ事で、英文中に分からない単語がでてきても分かるようになるわけです。50個の語源と関連付ければ語彙を2700語を効率よくマスターできる可能性があるのです!

例えば、渡来人のうち、陶作部と呼ばれた人々は
(1) 壺やお皿 (2) 武器 (3) 農具 のどれを作ったでしょう?
と聞かれれば、多くの人は、陶器の「陶 」に着目し、(1)を選べるのではないでしょうか?
語源を学習するという事はこういう文脈の理解力を高めるという事です。

実際の学習方法は、例えば上述の松澤先生の記事を1日2つと決めて読んで下さい。ネットサーフィンする前にページを開いて10分読む。これだけです。

もう一例、私の好きな例を紹介します。
「アルバトロス(Albatros)」と「アルバム(Album)」その心は?

白(Albus)です。

アルバトロスはアホウドリの事です。写真のアルバムは昔の白いやつにフィルムがついていてそこに写真をはさんでいくやつを想像して下さい。始め真っ白ですよね?
これを覚えるとAlbumen(卵白)も断然覚えやすくなります。白つながりでくくって覚えるんです。
Alpusもそうですよね。

こういうのって、へぇ~~って思いませんか?こういうちょっとした知的好奇心をくすぐられる勉強法を自分なりに見つけることが語彙力アップの近道です。

英語の学習方法を研究すると同時に、自分の記憶力の無さをなんとかできないかと最近は脳科学に関する本を読んでいます。記憶術で出てくる王道の一つが関連付けて覚える方法です。つまり、語源学習は関連付けて語彙を整理して覚えるという点で脳科学的にも非常に有益な語彙力アップ法だと考えられます。



次に、慣れる系の学習方法です。

例えば、英検1級の受験を考えている場合、CNN Student Newsを利用します。これはかなりニュースが長いので、まずは聞く。どんな内容だったか書きとめて7割程度(ニュースの概要)が分かっていればよしとする。i-podなどに入れて通勤等で何度も聞く。分からない単語は全部調べようとせず、例えば10コまでと決めて気になったやつだけを調べる。この時あとこの10個さえ分かれば文章の理解度が70%⇒80%に上がる単語を自分なりに選び調べます。(あまりにも分からない語彙が多い、大意をつかめない場合(理解度60%以下)の場合は語彙力対策により多く時間をかけ、しばらく量をこなす学習教材のレベルは落とします)。全く意味のわからないものを100回聞いても理解できるようにならないと思います。



続いて、OUTPUT系の学習を紹介します。

「修得する系」の学習方法ですが、

このレベルになると、基礎力がかなりしっかりしてきて英検準1級をお持ちであれば英文も基本的なものはしっかり書けます。そこでLang-8から一歩踏み出し、少額でもお金を稼げるConyacを利用します。これはソーシャル翻訳と呼ばれるサービスで、英検1級を目指すレベルで和文英訳を練習されたい方には、勉強をしながらお小遣いを稼げるまさに一石二鳥のサービスです。
ある程度たまったら、そのお金でオンライン英会話を利用すれば、実質無料で英会話を受けることも可能です。

また、USA Today紙のSnap Shotを利用し自分なりにその図表の説明を1~2分で考えて見ます。
やり方としては、例えば
(1) とにかく図表を30秒で考えて、2分で説明する
(2) うまくできなかったらその理由を考え、自分なりにスピーチを推敲する(どうしても上手く表現できないものは、コニャックで翻訳してもらう)
(3) もう一度推敲したスピーチをしてみる



次に慣れる系の学習方法ですが、

スピーキングに関しては、English Centralで難易度の高い教材等に挑戦していきます。
できれば仕事で英語を日々使う事が一番の上達の近道です。

このレベルでアウトプット力がインプット力と著しく乖離してしまっている方は、知っている→使えるへ(訓練その1)を参考にレベルを落としてまずはそこからしっかり対策して下さい。ここはプライドを捨てられるかどうかです。一度プライドを捨てて真剣に取り組むめば、早い方で3カ月、遅くとも6ヶ月あればもともと基礎力がしっかりしているのですぐにアウトプット力を上達させる事が可能です。話せるようになるためには練習が必要です。ゴルフでいうならアイアンとドライバー両方知っているが練習したこと無い場合、どちらもしっているかといって交互に練習していては効率がさがります。恥を捨ててまずは基礎を今一度集中的に学習する意思がとても大事です

まとめますと、
・ "INPUT or OUTPUT"  × "修得する or 慣れる" を意識して継続学習する
・CNN Student News等を読み実際に英語を使う中で実力アップを図る

お勧め学習教材・ウェブページ

ここまでお読みになって、なんか英語ができるようになった人がお勧めする学習方法ってみんな同じだな〜って感じられた方もいらっしゃると思います。

残念はお知らせは、このレベルでそんな事を考えていらっしゃる方はほとんどいないとは思いますが、聞くだけで英会話ができるようになるわけがありません。

良いお知らせは、英語ができる人皆が同じ事をいうということはすなわち、その方法を信じてやれば時間はかかるかもしれないが結局は一番の近道で必ずその学習方法で英会話を修得できるという事です。

まさに「学問に王道なし」です。正しい方法で学習せねばなりませんし、繰り返し練習を積み重ねなければなりません。でも必ずできるようになります。やる事は一つ、コツコツとまじめに、地道に一歩ずつ進んでいくようまじめに勉強する事です。応援しています。がんばってください!

一人で学習していてつらくなった時は、仲間に助けをもとめましょう。バリューイングリッシュのフェイスブックファンページにお越しいただければきっと仲間が見つかると思います。
バリューイングリッシュ(フェイスブックファンページ)
以下に私のお勧めを載せておきます。

試験突破を目指したインプット学習のためには (修得系)

K/H System

試験突破を目指したインプット学習のためには (慣れ系)

CNN Student News
超字幕シリーズ
VOA Special English
Kindle (Free 3G + Wi-Fi) Global Model

アウトプット力を鍛えるには(修得系)

Conyac
Lang-8
Snap Shot
語源学習法
語源の扉

アウトプット力を鍛えるには(慣れ系)

English Central
You Tube(好きな曲名+Lyricsで検索しマネて歌う)

アウトプット力を鍛えるには(試験対策-TOEIC・英検)

7日間完成 英検1級予想問題ドリル (旺文社英検書)
英検1級過去6回 全問題集(旺文社が定番)
TOEFL(個人的にはBarron's KAPLANがお勧め)


バリューイングリッシュでのお勧め講座

ニュースで英会話 (CNN Student News)
VOA
発音講座
英検1級対策講座
TOEFLスピーキング対策

※その他このレベルであれば絶対この参考書がお勧め!等ございましたら御連絡下さい。私自身で拝見させて頂いた上弊校の考え方に合う教材であればお勧めとして追加させていただきます。お問い合わせまたはツイッターで@valueenglishにツイートをいただければと思います。

5) 実践の中で高めていく(到達度:仕事で困らない英語力、学習時間:500時間)へ進む
3) 知っている→使えるへ(訓練その1)(到達度:英検準1級、学習時間:500時間)へ戻る

目次
英語取得への道 トップページ
1) 使える英語力修得のために必要な投資はいくら?(時間・お金)
2) 基礎力完成(到達度:英検2級、学習時間:1000時間)
3) 知っている→使えるへ(訓練その1)(到達度:英検準1級、学習時間:500時間)
4) 知っている→使えるへ(訓練その2)(到達度:英検1級、学習時間:500時間)
5) 実践の中で高めていく(到達度:仕事で困らない英語力、学習時間:500時間)
6) おまけ:私たちバリューイングリッシュについて


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