最近、小学生で英検一級を受ける子がいます。
こういうのを聞くと本当にそれが有効な時間の使い方かな?
と少し違和感を感じます。
そこで二歳の男の子の父親であり、アメリカ留学も経験し、ボストンコンサルティンググループなど一流外資で働いた経験から、
自動翻訳機が開発されてそもそも外国語を学ばなくても良いときがくる可能性はありますが、
私の意見は、
幼児教育ではとにかく大量に聞き、発音だけは身につける
これが、10年後を見据えたときに必要な英語力ではないかと考えています。
<なぜ高校卒業の時に英検1級相当なのか?>
それはIELTSやTOEFLといった試験でだいたいどの大学のどの学部でも入学できる要件として求められるのがこのレベルだからです。
つまり、もし留学したい!海外で学びたい!と思った時に18歳までに英検1級レベルまで高めておかないと世界で学ぶことができなくなってしまいます。
英検1級相当の語彙力は、1~1.5万語彙です。このレベルまで持って行くのは楽ではありませんが、世界への切符が手に入ると考えるとやる価値はあると思います。
<なぜ中学卒業時に英検準1級なのか?>
これは高校3年で英検一級から逆算しています。
中学三年生頃には日常会話はしっかりできるようになっていてくれれば海外旅行に行ったり、
中学卒業時に日常会話がかなりのレベルになっていれば、日本にやってくる外国人と接して海外の視点からみた日本を理解したり、
英語は使ってなんぼ。英語で何かすることで学習のモチベーションも大きく変わり、英語力の向上にも差が出ます。
逆にコミュニケーションしようと思うなら自分にもネタが必要なわけです。
英検一級でも「ネタ」を持っていない高1、英検準一級だけど空手黒帯の子がアメリカの高校に来たら、人気者になるのは確実に後者です。
少しきつい表現ではありますが、英語だけできて、日本人ならではの強みが無いようでは、CDの入っていないラジカセです。
<なぜ小学校卒業時に、英検準2級~2級なのか?>
このレベルは語彙力でいうと3~5000語彙です。
因みに、Merriam Webster Learners Dictionaryは大卒のネイティブの語彙力を超えるレベルの5万語を、
3000語彙の定義語彙ですべて定義しています。
限られた語彙での説明は、工夫が必要ですが、子供はコレが得意です。
また、英語のはじめに覚える基礎的な語彙は、基本的に丸覚えしなければなりません。
小学校で九九を習うのは二年生ですが、このころまでは例えば九九のような意味のないものを暗唱する能力が子供には備わっています。
<プレスクール、幼児期はどうするべきか?>
幼児教育では、とにかく大量に聞き、発音だけは身につける
現在三歳のこどもを持つ親として、英語は私の子供の時代に必須と考えています。
ただ、この時期やらなければいけない必須科目は、発音だけだというのが私の結論です。
学長 堀場が小学生に英検1級は必要かについて考えてみました

名古屋大 物理工学科卒、米国の大学院にて原子核工学修士を取得(アメリカ留学)。20代はGEやBCGといった一流外資企業で語学力を活かし外国人のエグゼクティブへ英語でのプレゼン経験も多数有。理系でありながら、実用英語技能検定1級、TOEIC980点、IELTS7.5点。著書: 一生食える「強み」のつくり方
今まで習得してきた「英語力(米国大学院)×財務スキル(GE)×戦略立案力(BCG)」のかけ算で、オンライン英会話学校バリューイングリッシュを設立。同校の学長を務める。多忙な留学・社会人生活の中でも、効率的に次々とスキルを習得する「学び方」のノウハウには定評がある。