【英検準1級ライティング】B2レベルへのトレーニング方法

イベント

VE受講生の方から、準1級ライティングについてのご質問にお答えさせていただきました。

受講生様からのご質問


CEFR B2レベルでリライトしていただいた回答例がとても参考になり、刺激的でした。
一方で、自分でイチから書く場合に同じレベルのものが出せません。

自力でB2レベルのライティングが書けるようになるためにはどのようなトレーニングをすると良いでしょうか?

— Aさま

しょーこから

しょーこ
しょーこ

お問い合わせ誠にありがとうございます。

回答をさせていただくにあたり、Aさまが提出してくださった英作文、そしてそのフィードバックについて少々確認させていただきましたことをご承知おきください。

さて、Aさまの英作文ですが、VEからのフィードバックでの評価の通り、特に目立ったマイナス点はなく、十分に合格答案ではないかと思いました。

さらに引き締まった英文を使ってみる・B2レベルの思考方法を念頭において書くとさらに良いのでは、といったところだと思います。

引き締まった英文

しょーこ
しょーこ

「引き締まった英文」とは、英語話者が読んで自然にその内容がすっと頭に入ってくる表現方法のことと思っております。

その一例を挙げますと、いわゆる受験英語で言うところの「無生物構文」などが挙げられます。

今回のトピックはAgree or disagree: The Internet is an excellent means of finding informationで、この文の主語はThe Internetで、「インターネットが」素晴らしい手段であるかどうか、を聞いています。

ですから回答するときもThe Internetを主語にして書くと因果関係がはっきりした英文を書くことができると思います。(因:インターネット 果:インターネットによりどうなってるか)

例えば、Moreover, the Internet provides efficient search functionality, enabling users to navigate this wide sea of information effectively. を見てみますと、provideという他動詞を使い、「インターネットは効率的な検索機能を提供する」となっております(日本語訳は主語部分を副詞的に訳すことが多いので、「インターネットによって」などどしてしまいますけどね)。

つまりインターネット→効果的な検索機能を提供する、という左から右向きの矢印(因→果関係)となっていますね。

さらに, enabling のところで分詞構文を使用し、次の情報を追加しています。分詞構文部分の動詞enableの主語は見えていませんが、補うとしたら、, and the Internet enables…などとなります。

つまり同一の主語を使って、追加の情報を左から右向きの矢印で繋いで書くことができるわけです。こういった左から右に因果関係をはっきりさせて書く方法を使うと、英語話者は非常にその内容を掴みやすいと思われます。

もちろん、他のモデルessayのように無生物主語で書かなくともそれはそれで正解です。

B2レベルの思考

公益財団法人 日本英語検定協会
公益財団法人 日本英語検定協会の公式ウェブサイトです。当協会が運営する「英検」をはじめ「IELTS」「Linguaskill」「GCAS」「TEAP」「英ナビ!」などのご紹介や、英語教育の現場で役立つ英検活用事例や協会の活動情報を掲載しています。
しょーこ
しょーこ

英検協会によれば、B1とB2の違いは以下のようになっているようです。(writing)

B1:身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作る ことができる。
B2:幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。


以上を踏まえますと、B2は語彙についてもB1よりは上位語(よりアカデミックな語彙)を使用し、前述しました無生物構文など、日本語にはない英語特有の表現を使い、より詳しく自分の意見を書くことが求められそうですね。

具体例に関しては、上記にある通り、身近な話題にとどまらず、世の中全般について考えてみるとより良いですね。こちらは1級を受検される時にも大いに役立ちますから、やっておいて損はなさそうです。

上位語に関しては、それほど意識しなくても良いと思います。トピックに関連する語彙は普段から練習していますので、それを使っていけば良いだけです。上位語を使おうとしてスペリングミスをしてしまってはいけませんからね。

それよりも、英語という言語は同じ語彙を重ねて使うことを非常に嫌いますので、同一英作文内では、できる限り違う単語で表現できるように学習するといいですね。

今は、QuillBot などスグレモノの​​Paraphraserがありますので、とても便利です。ぜひ使ってみてくださいね。

少しでも何かお役に立てるようでしたら、幸いでございます。

Just a moment...
Aさま
Aさま

お世話になります。Aです。

充実したアドバイスをいただき、ありがとうございます。お礼申し上げます。

自分なりに、注意点を以下のように解釈しました。

・左から右に因果関係が流れるように
・無生物主語を使う
 →主語がI, They, People、になりがちで幼いのは自分でも痛感しているので、意識的に主語を探すようにしてみたいと思います

・分詞構文
・同じものを違う単語・表現で言い換える
 →知ってはいるのですが言い換えが思いつかずにいつも逃げてしまっていたので、紹介していただいたQuillbotなどで慣れていきたいと思います

ただ、中期的に見て重要なことは仰るとおり「世の中全般について考える」ことかなと感じました。

日本語が英語かに関わらず、世の中全般のことに自分の意見が言えるかどうかが「大人」のバロメーターであり、実は自分は日本語でもそこが弱いので、後日、VE様の教養講座を受けさせていただいて鍛えていこうと考えた次第です。

その際はどうぞよろしくお願いします。

この度は丁寧なアドバイスをいただき誠にありがとうございました。


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