英検®︎2024-2 合格体験記03

受講生の声・体験談

お待たせいたしました!Kさまの英検1級合格体験記、待望の第3弾!(最終回)今回は2次試験対策〜合格への道のりです。

2次試験対策

Kさま
Kさま

トピックによっては圧倒的にYes or Noで答えやすいスタンスがある場合もあります。
例えば
topic: Can racial discrimination be totally eliminated from society? はNoの方が一般的には答えやすいと思うのですが、あえてStance: Yes, it canでスピ-チをしてみました。それは自身の実体験に基づいていたからです。カリフォルニアで、彼らは真に人種の壁を超えているなと生活の中で実感していたのです。人種の壁よりもむしろ教育の壁の方が大きいと肌で感じていました。

First, throughout history, humanity has learned valuable lessons about racial discrimination, and we have made significant progress in overcoming it. My parents, who lived in the United States around five decades ago, experienced the stark reality of racial segregation in places like restaurants, toilets, and buses, where black and white people were kept separate. However, we have made tremendous strides since then, and today, racial discrimination between black and white communities in the US has significantly diminished.

実際の試験ではYesのスタンスでサポートする方が難しいと思うのですが、実体験に基づき、こう主張したいという思いに寄り添って、Ems先生は英語で分かりやすく言い直してくれました。

いくらモデルスピーチを暗記していっても、本番では自分の血肉となっていない内容はやはり口から出てきません。Ems先生は私がこう言いたいのだろうという言葉をguessして文字興しをしてくれました。

授業の最後にはスピーチとInteractionを完成したノートにして貼り付け毎回フィードバックしていただきました。二人で思考を素に言葉を紡いでゆく作業は2次突破のために欠かせないプロセスだったと思います。

Ems先生のノートを元に論理的思考を咀嚼し自分のものにするために、最後まで自分でノートを編集し続けました。これは今も道の途中ですが、今後の指導においても私の宝物になると思います。

合格にこだわる

Kさま
Kさま

「合格」にこだわらなければ、合格できない試験だと実感し、できうる限りのことを試してみました。他の方にも効果的かどうかは分かりませんが、社会人で仕事に追われる生活の中で勉強するためにはそれなりの覚悟や工夫が必要だと思います。


私はまずモチベーションを保つために勉強の記録をつけるstudy plusというアプリを使いました。あらゆる目標をもった学習者とのちょっとした交流もでき、1級学習者がどのような教材を使用しているかをみることもできます。頑張っている人たちに勇気をもらうことができました。

因みに、約30年前に準1級を取得、大学院時代に中学・高校の英語教員免許は取得、そこからブランクがあり、2023年8月からスタディアプリの記録をつけ始め、2024/11/9までの総学習時間は約1,293時間でした。英語に関する仕事に従事していないだけに特に2次試験には苦戦しました。

ボキャブラリーはいろんな教材を試しましたが、圧倒的に効率よく学習できたのは『出た単』です。『出た単』に出会えていなければ合格レベルまで語彙力を引き上げられなかったと思います。

また、趣味のギターで英語の歌の弾き語りをし、子供たちに英語に親しんでもらいたいと思っているので、ギターの練習の時にアンプとマイクを使うのですが、ある日、これを2次の学習に使えないかと思い立ち、アンプとマイクを通してスピーチ練習をしてみました。これが大きな効果をもたらしました。原稿を見ながらヘッドホンを通じて自分の声を聴く。思った以上に抑揚のないしゃべり方をしているとか、発音の違和感も感じることができます。できうる限り五感を駆使し、集中力を高める上でも効果抜群でした。

講師陣ですが、Ems先生の他にもカナダ人のALTの友人やフィリピン人の友人の力を借りました。ALTの友人は英検を知っていたのでシュミレーションクラスをしてくれましたが、フィリピン人の友人は英語教師でもないので英検1級の何たるかの説明から入ったのですが、奇しくも数ヶ月の間に1級指導者としてめきめきと力をつけてきました。私の勉強に付き合うために、情報収集をし、特にInteractionに耐えうる力をつけるために全身全霊で私に向き合ってくれました。

Ems先生やValue Englishの先生方をはじめ、ネイティブの友人たちの熱い思いに支えられて、ギリギリではありましたが、最終的にやっと合格レベルに達することができました。

セルフコーチング

Kさま
Kさま

1分間でトピック選びとスピーチのstructureを考え、2分間で英語のプレゼンをするには私のような凡人にはやはり相当な訓練が必要です。

試験2ヶ月程前から連日のスピーチ練習に疲れ、大好きな英語が苦行になっていました。話せていたトピックも話せなくなり、完全にスランプに陥りました。
そんな時いつもイメージしていたのはスポーツ選手です。スケートボードの堀米選手はほんの数秒のパフォーマンスに何年も何年も練習を重ねている。”pressure king”の異名を誇る彼は、金メダルが絶望視される中、見事な逆転劇を果たします。私も“pressure queen”になれるようもう少し頑張ってみよう、そう思って頑張りました。

2次に足がすくむ私に息子が「練習を本番のように、本番を練習のように、ってことじゃないかな」と心の応援メッセージを送ってくれました。短い期間ではありましたが、試験までの期間、その言葉をお守に頑張りました。

どんなに緊張していても、自転車に乗れる人が緊張のあまり人前で自転車に乗れないということはないはずです。完全に自分のものになったスキルなら本番でも余裕でこなせるはずですが、そんな余裕をもって受験できる人はそう多くはないのでしょうか。どのレベルで合格するかよりも、まず1級の壁を乗り越えてみる、合格にこだわるからこそ、最低限であっても一定のレベルに達するのではないでしょうか。

「どのレベルで合格するかよりも、まず1級の壁を乗り越えてみる・・・」こちらのKさまの言葉、非常に含蓄があります。中の人もKさまと同様、「まずは合格する。その後にいくらでも勉強するから英語力はアップできるはず。だからお願い神様・・・!」といつも考えていました。(最後は神頼みだったのかも・・・)

英検で得たもの

Kさま
Kさま

苦しい勉強を通じて得た副産物は意外と大きかったように思います。今、SNSが世論をひっくり返すような力を持っていますが、critical thinkingを通してポピュリズムに流されないように考えようとする力、自分を信じる力、忍耐強く継続する力、これらは若い時の自分には得られなかったかもしれません。57歳の誕生日の翌日に届いた合格発表は自分への最高のバースデープレゼントになりました。


参考になるかどうか分かりませんが、少しでも私の経験が参考になれば幸いです。英語学習者としてまだまだ未熟で知識も実力も十分ではありません。試験というプレッシャーからはいったん自分を解放し、学習者として研鑽を積みながらも、今後は外国人支援と豊かな国際感覚を備えた子供たちを世界に送り出すお手伝いを微力ながらできればと考えています。

今後もEms先生と学習を続けていきたいと思っています。1級学習者の方には是非Value Englishで、目標を達成して次のステップへ歩み出していただきたい、心から応援しています。

Kさま、連続3回にわたる合格体験記をお寄せくださいまして、本当にありがとうございました。自分(中の人)も何度も繰り返し読ませていただき、「こんな視点があったのか!」と自分の持っていた情報をアップデートすることができました。Kさまの貴重なご経験は、次に続く方にとって、大きな励みになると思います。


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