学長がスピーキング力診断 PROGOSを受けてみた

学長

今回学長堀場がレアジョブさんの肝いりサービス、スピーキング力診断 PROGOSを受けてみましたので、どのようなサービスなのか?スピーキングテストの精度や重要性について考えてみました。

背景 スピーキングテストのAI化

英語スピーキング試験のAI化が進んできています。DUOLINGOなどもかなり力を入れていますよね。
そして、大学入試や高校入試でもスピーキング試験が導入されるという動きがあります。中学校3年生向けに試験が実施される予定のESAT-JもTwitter上で話題です。
この英語スピーキング力測定のニーズというのは中長期的には重要度が下がることはないと思いますので、いずれにしても今の小学生・中学生はパソコンやスマホからビデオチャットでまたはアプリで英語のスピーキング試験を受けるということになれておく必要があると思います。

レアジョブさんが目指すPROGOS経済圏

そんな中、オンライン英会話の最大手レアジョブさんが進めるTOEIC超を目指す肝いりのサービスが、PROGOSです。(画像はプレスリリースより引用)

実際の試験(アプリ)

2022年9月時点ではアプリを無料でうけることができます。そしてウェブページにある通り、2~3分で結果が返ってきます。一旦アプリを導入すれば、スマホだけで試験が受けられるのはとても便利です。(他社アプリも同様にかなり便利です)

1) インタビュー
2) 音読
3) プレゼンテーション
4) グラフを用いたプレゼン
5) ロールプレイ

試験は以上の5つのセクションがあります。
1) & 2)はCEFR B1(英検2級)以下の解像度をあげようと思うと必要な試験になるかと思います。
短文での文法の間違いの数、発音など基礎力をチェックする試験だと推察しました。
3),4),5)はB2レベルの英語試験やC1レベルの試験で多用されるテスト内容です。
図表の説明や4コマはB2レベルに到達しているかどうかを測定するのに非常に良い試験で、IELTSや英検準1級で行われている試験です。

このように見ると、幅広くCEFR A1〜C1を採点するのに必要な試験は確実に実施されているという印象でした。
網羅性は担保されている一方で、若干、それぞれの試験での重複感がいなめず、2022年9月現在はどの試験がよいのか実験的に運用されている印象を受けました。

学長の結果は!?

CEFR B1レベル(2022年9月受験)でした(英検2級 相当)。え!?まじでと思いましたが、、、

※一応、学校の学長させていただいてますので、誤解がないようにお伝えしておきますと、日々、英語で仕事してます。数年前にIELTS受けた時はSpeaking 8.0でした。
また、ミネルバ大学の大学院受験時、英語の試験要件はないのですが、当然英語で面談があり英語力は測定されます。
またミネルバ大学の同期の中では正直英語力は最低レベルでしたが、2年間の大学院のプログラムを修了して卒業しております。ちなみに英検1級、TOEICは980点です。

AI系の診断を受けると、B2になることはよくあるのですが、流石にB1になったことはあまりないです。

もう少し、色々な方にも受けてもらって精度が如何ほどかについては調べてみたいと思います。
私は、発音が正直かなり苦手て、ロジカルなどの配点がIELTSなどでも高いので、まだどちらかというと発音や文法をチェックしてるのかもしれないですね。

英語スピーキング試験で大切なこと

試験対策ではなく、スピーキング基礎力向上をPROGOSで低成績のあなたに言われましても…というところはちょっとあるかもですが、
英語スピーキングは、CEFRに準拠している限り現時点で「王道」があります。
どのような試験が出てきても、その「試験の対策」ということにしばられすぎないでください。
例えば、ESAT-J対策をするのではなくて、英語スピーキング力の向上を意識します。

この王道テストは3段階で

1)短文を音読させたり、短文で回答させる(基礎文法・発音チェック:CEF A1/A2/B1を判定
2)4コママンガなど(英検準1級2次)でコンテンツを与え、それをストーリーとして英語で表現させる試験(B2に達しているかを判断)
3)テーマ(大企業は利益を稼ぐことだけを考えていればいいのか?)というテーマを与え、1分考えさせ、2分でスピーチさせる試験(英検1級2次 / IELTS / TOEFL)

2)はLexical resource, Grammatical range and accuracy, Pronunciationに関してのみ判定していますが、3)はFluency and coherenceがしっかり見られてますよね。1)はほぼGrammatical range and accuracyとPronunciationの2つのみです。

それぞれC1/B2/B1以下でどんな感じで話せるのか?は要するにこのビデオの違いを判定できるか?ということです。

ちなみに、余談ですが、足元ESAT-Jがこのタイミング(2022年9月)で導入すべきか?話題になっていますが、これは会話力といった場合、正直、C1/B2/B1以下以上に細かくわけてもしょうがないところを、A1をさらに細かくわけようとするからおかしなことになる部分もあると思うのです。

何ができれば、英語力が向上するのか?についてはこちらのビデオも参考にしてください。

興味がある方は、IELTSがどの技能をどう判定しているか?というのを一般向けに公開されているので確認されるのも良いと思います。

とはいえ、試験対策と英会話基礎力向上はどれくらいのバランスで?というのに関しては、

まず、英語はツールで、例えば海外留学のために英語力を向上させるなら、今はIELTS/TOEFLの2択でこれ以外の選択肢はありませんので、悩む必要がないです。
そして、これらの試験は高いので、準備はIELTSを受託している英検で4技能を確認していけばよほどOKです。
なので、まずは軸となる試験を選んでぶらさないようにしましょう。そして試験対策ではなく、各レベルで何が求められているのか?ゴールを明確にしながら対策していきましょう。
まだB1に到達してないなら、4コマの練習ではなくて、普段は瞬間英作文(発音、基礎語彙、文法)をしっかりやりましょうってことです。

いずれにしても、いろいろなご事情でどうしてもこの試験を受けないといけない。日頃は英検で進めてきたけど、入試ではESAT-Jで指定のケース。
こういうのは、CEFRで判定すればいいじゃないかとおもいますが、利権が絡むのでそうもいかないのかもですね。こういうケースではその試験の対策というのは長くて3ヶ月、普通は1ヶ月で十分だと思います。(究極的には試験前に10回くらい過去問やっておくくらいでもいいです。)
つまり試験形式になれる対策。その試験をハックするようなやり方(TOEICではこれが横行しましたが)それでリスニング・リーディングはかなり知識があるけど全く話せないという状態で一体なんのために英語を勉強したのか?ってなりますよね。

英語個別試験の対策ではなく、英会話力の向上とCEFR C1レベル(スタンフォードのMBAもこの英語力で入学要件を満たす)に向けて、どのようにステップごとに英語力を向上させるか?を意識して、色々な試験対策に時間を浪費することのないようにしてください。

AIの進化は早いので、レアジョブさんのPROGOSの精度が上がっていくのも時間の問題でしょう。

学長がおすすめするアプリ・ツール

さて、とはいえ、電子辞書が紙の辞書よりも遥かに学習効率を高めたように(当時は辞書は紙で!とっしゃってる英語の先生も多かったですよね〜)、今も凄まじいレベルで学習環境やツールが改善してきています。これはしっかりウォッチしておくべきです。
なぜなら、火打石で火をつけるのと、ガスバーナーで火をつけるのでは全然効率が違うように、使う道具で、火を起こすという目的の達成の効率が変わるからです(※たまに、経験のために効率の悪いやり方であえて苦労するというのはもちろん意味があります)

英語学習で活用したい2大ツールは

DeepLGrammarly + Google Doc(音声認識@言語設定:英語)です。

これでライティングやスピーキング(原稿の推敲や音読の練習)ができます。
この2つをうまく使えば、正直英語力ゼロでもそれなりの準備ができます。

そして、これらのツールをそれほど使わない段階では、ELSAもオススメです。
単語を覚えるなら定番のMikan, ANKIなどのアプリもいいですよね


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