私、オンライン英会話学校の学長として、また自身が非常に英語に苦労した者として、非常に日本の英語教育に危機感を持っています。特に英語の話せない人が教える英語教育には何の意味があるのか?と。ただ、そういっていても何もよくなりませんので、今回は頼まれてもいないのに勝手に提言したいとおもいます。
小学校英語教育、2020年「小学3年生から必修化」に関する一提言です
私は大学・大学院と原子核工学を勉強しましたが、英語は英検1級、IELTSは7.5です。多くの中学・高校の英語教師が準1級も取れない人がいるという状況を考えると小学校の先生が私より英語ができるということはなさそうです。さて、そんな人に英語の「スキル」を教えて欲しいと思うでしょうか?個人的には全く期待していませんし、メリットも無いと思います
しかし、小学校はスキルを教えるところなのでしょうか?英語を教えるというのは単語とか文法とかプレゼンとかそういうスキルだけなのでしょうか?違うと思うんです
小学校の先生に教えて欲しいこと
1)使えないなら、使えないなりに上手くやろう方法を一緒に考える
例えば、もうこの際、先生英語分かりませ~~ん。英検準1級取りたいならオンライン英会話学校に通ってください~。
オンライン英会話の無料体験をみんなでやってみよう!(タブレットがあれば誰でも受けられる)
また、googleの音声検索は設定を英語に変えると発音チェックしてくれます。みんなでやってみよう!
英語ができないなりに道具を渡してあげれば、こどもは勝手にやりだす。道具を教えてあげるのに英語力は必要ありません
2)出川英語はなぜ「通じる」のか?
出川英語(世界の果てまでいってQ)はすごいです。
NYってのは東京みたいなもんで、突然離しかけて答えてくれるほど田舎みたいに人情味がある町ではありません。
そこでいきなり声かけられるわけです”Do you know Sky Mama?”と。新宿で、おっさんから、ねぇねぇ、空のママってしってる?と聞かれてあなたは答えますか?
これ空母をスカイ・ママと訳しているのですが、
多分空母を英語で?といわれると99%の日本人が知りませんと答えます。これ0点。考えることを放棄している
でも、スカイママは100点ではもちろんないですが、少なくとも1点くらいはある。馬鹿にしてわらっていてはいけないのです
なぜなら、このスカイ・ママから、見事イントレピッド海上航空宇宙博物館に到着するんですから。目的が達成できたということは通じているということです。
間違いを恐れず兎に角コミュニケーションをはかろうとする意思を示す。これなんて英語が出来る人がいっても全く説得力ありません。英語が出来ない先生にこそチャンスです(※中学・高校の英語の先生にはもっとがんばってほしいです。スキル面でも)
3)英語の必要性を理解する
人間、モチベーションが上がれば勝手にやります。
申し訳ないですが、お勉強という意味では、原子力工学を旧帝大で学び、英検1級、就職してからも財務の知識はCPAを持つ友達に負けないくらい持っている私のような子も小学生だった時があるわけで、お勉強では(知的好奇心の強さとかも)多分多くの先生よりハイレベルです。そういう子にスキルはそもそも教える必要がありません。その子のほうができますし、勝手にやります。でも知らないことは、興味のないことはやりようがない。子どもの目をつんでしまうのだけは絶対小学校の先生がやっていけないことと思います
では、どうしたら英語の必要性を説けるか?
子どもに何になりたいの?と聞く
「俳優」
へぇ~。すごいね~。渡辺謙ってしってる?俳優になるならやっぱり「世界」のハリウッド目指したくない?だとすると英語もできたほうがいいよね?
もしも答えが
飲食店の店長だったら
そうなんだ、おいしいものをたくさん作れるようになるといいね。ところで最近すごいアメリカってグルメになってるって知ってる??
サンフランシスコで寿司職人したら大成功できるかもよ?
ただ、英語はやっぱりできないとねぇ~。大きくなったら寿司のスキル磨くためにも今から英語やっておいたら?
グーグルの初期のころ、マッサージ師として勤務していた人はストックオプションで給与の一部を貰ったとか。もちろんこの人すさまじい億万長者になりました。
これも確実に英語が出来ない人のほうが説得力があります。できるようになったほうがお得だよというのを伝えるためには。
こう見ると英語を小学校から教える時にするべきことはある程度明確なのではないか?と思うのです。
上記3点を教えられる先生なら私は尊敬します。一方、準1級にもみたない英語の教師がスキルを教えるというのは全く持って尊敬できません。
学長 堀場が小学生に英検1級は必要かについて考えてみました

名古屋大 物理工学科卒、米国の大学院にて原子核工学修士を取得(アメリカ留学)。20代はGEやBCGといった一流外資企業で語学力を活かし外国人のエグゼクティブへ英語でのプレゼン経験も多数有。理系でありながら、実用英語技能検定1級、TOEIC980点、IELTS7.5点。著書: 一生食える「強み」のつくり方
今まで習得してきた「英語力(米国大学院)×財務スキル(GE)×戦略立案力(BCG)」のかけ算で、オンライン英会話学校バリューイングリッシュを設立。同校の学長を務める。多忙な留学・社会人生活の中でも、効率的に次々とスキルを習得する「学び方」のノウハウには定評がある。