書評】新・観光立国論 通訳案内士の時代が来るかも!?


書評】  新・観光立国論 デービッド・アトキンソン

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バブル崩壊の頃、日本の銀行の不良債権はヤバイと書き、後にその正確さを高く評価されたアナリストがいます。当時はソロモン、その後ゴールドマンサックスのパートナーまで上り詰めた彼のその当時のレポートを、もしも先行して一部の人だけが手に入れられるなら、あなたならいくら払いますか?

この方は、デービッド・アトキンソン、今は小西美術工藝社という日光東照宮などの文化材の修復を手がける会社の社長をされています。そんな人が書いた日本を観光立国にするためのアドバイスともいえるアナリストレポートが本になって出版されているんです。これはお得な本だと思います。

日本を救うのは、短期移民(ある程度の期間の訪日旅行者)
観光立国の4条件は「気候」、「自然」、「文化」、「食事」。日本はすべてある稀有な国
お金を落としてくれる(GDPに効果のある)旅行者にささるのは、「文化」

観光業に期待される追加経済効果は年間40兆円
世界のGDPに占める観光産業の貢献度は9%、
日本のGDPは500兆円、現在の観光産業構成比は2%以下、
したがって成長余力は40兆円程度

そのために必要な外国人観光客数は5,600万人
(ここは少し矛盾があるか?(本書では外国人比率21%とあるが、日本人の旅行者はそれほどいない)、
外国人だけで稼ぐとすると一人あたり消費71.4万円、いずれにしても10兆円程度の効果は十分ありうる)
いずれにしても、一人あたり20万円消費してもらえる滞在期間を目指すべき

観光立国のためには、もう一度行ってみたいと思わせるリピーター作りが必須

日本の観光戦略はポテンシャルニーズ(GDPに効果のある旅行客の求めるもの)と差がある
USA Todayは、歴史的名所、京都の寺院等、食事、自然を指摘
5 Reasons Why You Would Want to Visit Japan (http://traveltips.usatoday.com/5-reasons-would-want-visit-japan-102957.html)
日本人のプロモ視点での、治安が良い、電車が正確、マナー意識が高いなどは一切ふれられていない
つまり、日本人が訴求する日本の魅力は的外れな部分がある

英語対応のタクシーはほとんどなく、公共の路線バス等は外国人とってハードルが高い
成田-東京間で新幹線が無いのは不思議、最終便の前に電車が終わるようではおもてなしとはいえない

通訳ガイドは有料であるべき
無料で良いガイドは雇えないし、文化財の維持にはお金がかかる。
また文化財を説明する時、興味のポイントは個人により異なり、それに適切に対応するには機械ではむつかしい
文化財に興味のある観光客は1日に10万円を消費するというデータもある
※通訳案内士の方にはチャンス!?

今の日本のできていない現状では、当たり前のことを当たり前にやれば勝てる

参考サイト(外国人の欲する情報を調べてみる)
外国人に人気の日本情報サイト(http://www.japan-guide.com/)
TripAdvisor
SoftBankの取り組み Nara Audio Guide (http://www.softbankcr.co.jp/ja/news/press/2015/0130_002480/)